個々の楽器のプロはまず個別の楽器との対話が関心の中心にあるんじゃないかな。
ある意味でそこで完結していて、そこから関心が広がるとしても
内側から外側に向けてじわじわ拡大していく感じになる人が多い。

一方クラヲタというのは逆のベクトルで、西洋音楽全体の頂点にシンフォニーがあって、
最初にそれを俯瞰した上で、コンチェルトや室内楽やソロといった小部屋に入っていく
ような雰囲気がある。(もちろん小部屋といってもその中に小宇宙がある)

プロの奏者が自楽器以外のクラに関心が薄い傾向は理論的にいえば問題だし
それを嘆く指導者も結構いる。ただ、現実には奏者がクラオタになると博識な何でも屋の
器用貧乏になるような気配もある。一つの楽器の世界に没頭してしまった方が
なまじ俯瞰的にものが見えるよりも、メカニカルにもテクニカルにも高い位置に
行けるということがあるのかもしれない。