バークやノヴァーリスの意味深い言葉、というより何という恐るべき喝破だと思わせる言葉を
種々引用したいところですが、長くなるのもアレですから私なりのレジュメで述べます。
「保守」というのはこれまたバークの反語的な言い方であり、彼の言いたいことをより一般的な用語に
翻訳するなら「継承」ということでしょう。
継承するためには、時代の要求に応じて常に「漸次的な改革」を必要とする。
伝統をただ墨守するのは「保守」でなく「守旧」です。
バークが重んずるのは伝統の中にある人類の歴史的な知恵である「偏見」ですが、
少し但し書きがある。the prejudice, with the reason がそれですが、それをフランス革命の
naked reason とを対比させ、フランス革命の背後にある理性信仰と反宗教・無神論的啓蒙主義を
拒否する。欧州中が、イギリスの政界までフランス革命の勃発と理念に浮かれて昂揚しているときに、
バークは、これはいずれ恐ろしい独裁を引き起こすと喝破する。
その論理とレトリックに私などは昂揚します。
ニヒリズム云々というが、あなた個人の思想はひとまず置き、歴史的にいって、ずっと人間の
不完全きわまる「理性」に「絶望」することなく、理性による設計主義で理想社会を築けると
「希望」してきたのが左翼ですよ。
「時効」の概念の一たる軍事や安全保障を忌避しつつ、九条的武力放棄かつ日米安保放棄で
平和が保たれると夢想してきたのが日本の戦後左翼であり、バーク的にnaked reasonと非難される
べきものでしょう。私は別にベンヤミンの言葉を「捧げられ」たくないんだが、
「希望が無い」という宙ぶらりんに止まって中途半端に「希望」する、
要するに根本的なところで人間に対する「絶望がない」のが左翼だったんじゃないですかね。

ほか、安倍政権について、ベートーヴェンについて、ヴォツェックについてと注文の多い料理店
でしたがおいおい書いていきましょう。