やすすが48グループの作詞を他の人にも任せるって公言したな
だったら、すでに存在する名詞に曲付ければいいじゃん
瀧口修造の「妖精の距離」なんかどうだ
          
   うつくしい歯は樹がくれに歌った
   形のいい耳は雲間にあった
   玉虫色の爪は水にまじった

   脱ぎすてた小石
   すべてが足跡のように
   そよ風さえ
   傾いた椅子の中に失われた

   麦畑の中の扉の発狂
   空気のラビリンス
   そこには一枚のカードもない
   そこには一つのコップもない
   欲望の楽器のように
   ひとすじの奇妙な線で貫かれていた

   それは辛うじて小鳥の表情に似ていた
   それは死の浮標のように
   春の風に棲まるだろう
   それは辛うじて小鳥の均衡に似ていた
   (後略)