>>199
これを思い出した。
音楽展望「ああ相撲! 勝ち負け、すべてではない」(2011年2月19日の朝日朝刊)

「私は思い出す。かつて柏鵬時代ともてはやされたころのある日、柏戸が例によって
無二無三相手を土俵際まで追いつめ、相手もろとも土俵下に転落した。
しばらくして起き上がってきた彼を見ると顔面蒼白、左手で右肩を大きく抱えていた。
右肩を骨折したのだ。時の理事長は時津風親方(かつての双葉山)は
『柏戸の体は瀬戸物か』と呆れたそうな。
 彼はそのまま休場、何場所も続けて。ようやく復帰した場所は、長い休場で
相撲勘が鈍ったろうにという心配をよそに、初日からとかくとりこぼすうるさい相手にも快勝。
そのまま勝ち星街道をつっぱしり、千秋楽、これまたきれいに白星を重ねてきた大鵬
と顔を合わせると、ガップリになって強引に寄り進み、土俵際を粘って回りこむ
大鵬を寄りつめ寄りつめ、ついに寄りきった。久しぶり優勝杯を手にした彼の姿が
翌日の新聞に大きくのった。
 そこに石原慎太郎氏が『八百長だ!』と声をあげ、『この日までの全く
安定した大鵬の勝ちっぷりをみれば、柏戸の勝利は信じ難い』と非難した。
戦った両人は口を揃え、『いや、我々は全力を尽くして戦った』と反論したが
結局は水かけ論。話は示談に落ちつき、世論はいつもとはなしに沈静化した。
 私は『オヤッと思ったのはその前にもあったがな』と思ったものである。」

その後で北の湖と貴乃花の大阪場所の話しもある。