>>410
まあ、私の意見は器楽偏重かもしれないけど。

器楽作家において「ワグネリアン」を意識する部分というのは、
トリスタン和声、無限旋律、ライトモチーフ、あたりが聞こえるときだと思う。
トリスタン和声についてはそのとおりで、ブルックナー、ドヴォルザークや
サン=サーンスの初期作品にも明らかな影響が既にみられる。
けど、ライトモチーフというか循環形式については違う。
循環形式は、18世紀のボッケリーニに萌芽が見られ、皆さんご存知ベートーヴェンが
発展させ、メンデルスゾーンの初期の仕事で完成した。具体的には弦楽八重奏や
弦楽四重奏1番などで。いわゆるメンコンやスコットランドも循環形式であり、
ドヴォルザークのピアノ五重奏第2番が、これを引き継いだ最も緻密な作品。
この方法論が、フランク一派により前面に押し出されている次第で。

>>411のようにドヴォ=チェコと思う人の大半は、ドヴォの初期の冒険を知らない。
1楽章が20分ずつくらいある巨大な、「ワーグナーの音響で、シューベルトっぽく
やったらこんな感じになる」という、まさにブルックナーと同じ取り組みをしていて、
ブルックナーよりも旋律的な美しさで勝っている。