>>301
書法というのは一概に良いとか悪いとか言いにくい問題だよ。
メンデルスゾーンの歌のメロディラインは、器楽というより
民謡の自然なあり方に近い。リートの作り方そのものが、民謡を
規範としていたため、シューマンのように凝った室内学的伴奏を
伴わないし、複雑な構造も避ける方向にいった。
歌曲においては意外性よりも古典的均衡を大事にしたのもたしかだ。
しかし、それらは声楽作品全体の欠点になるわけでないことは、
以上の説明で十分だろう。

また、書法に問題があるということを言い出すと、シューベルトにおける
ピアノと管弦楽法、シューマンにおける弦楽器用法と管弦楽法なども
問題となる。また、パガニーニやリストの楽器用法が最難、最先端であるとしても
最高であるかどうかは議論の分かれるところだ。