晴れても未聴CDの山を見て人生の残り時間を考える
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0173名無しの笛の踊り
2011/04/06(水) 03:14:37.93ID:A8ETTm7M未聴は語り始めた。
「今から1年ほど前の夜勤の時、一睡して目を覚ますと、戸外からクラシック音楽
が聞こえた。ミチョラーの私は、すぐに音楽を断つべく外に飛び出し、音楽を追いかけて
走り出した。無我夢中で駆けて行くうちに、道は小路に入り、しかも知らぬ間に自分は
平べったくなり脱力して動けなくなった。少し明るくなって自分をカーブ・ミラー
に映して見ると、既にCDとなっていた。自分は初め新品か中古かが気になった。
次に、これは未開封CDだとわかった。以前、CDケースに閉じ込められて封をされる
夢を見たことがあったから。しかし、これを現実だと悟らねばならなくなった時、
自分はミチョラーコレクションが増えてラッキーと思った。分からぬ。全く何事も
分からぬ。わけのわからないまま未開封CDにされるのが、我々ミチョラーのさだめ
だ。自分は誰の演奏の何という曲の未開封CDになったかを思うた。しかし、その
時目の前をアリア『もう聴いたぞこの蝶々夫人』を口ずさんで歩くキチョラーが
通り過ぎようとした時、自分の中のミチョラーは姿を消した。再び自分の中の
ミチョラーが戻った時、自分のケースは血にまみれていた。それが、未開封CDとして
の最初の経験であった。それ以降、自分がどんな残虐なことをしたか、到底語るに
忍びない。しかし、今はまだ一日数時間はミチョラーの心が戻ってくる。だが、
今まではなぜ俺は未開封CDになったのかと怪しんでいたが、今ではなぜ俺は以前
ミチョラーだったのかと思うようになった。これは怖ろしいことだ。いったい、
ミチョラーは元々未開封CDだったのではないか。それを忘れてしまっているだけでは
ないのか。いや、そんなことはどうでもいい。俺がすっかり未開封CDになってしまう
前に、君にひとつ頼んでおきたいことがある」
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