月光のプレストは、絶対的な速度表示とは違う。
上っ面だけのスピード狂が、勘違いした録音が多すぎる。
ギレリスの終楽章は重くもあり、かつ焦燥感が見事に描かれている。
バックハウスのテンポ設定も見事だ。
彼らは速過ぎることによるマイナスを痛いほど知っている。
sfやスタッカートの強弱が織り成すうねりが大きい。
もちろんここでも、音楽を捻じ曲げずに弾かれているが
楽譜通りに弾かれているわけではない。