バイオリン名器の音色、現代モノと大差なし?
【ワシントン=山田哲朗】何億円もすることで有名なバイオリンの名器
「ストラディバリウス」や「グァルネリ」は、現代のバイオリンと大差ない
とする意外な実験結果を仏パリ大学の研究者らが3日、米科学アカデミー紀要
で発表した。
研究チームは、2010年、米インディアナ州で開かれた国際コンテストに
集まった21人のバイオリニストに協力してもらい、楽器がよく見えない
よう眼鏡をしたうえで、18世紀に作られたストラディバリウスや、現代の
最高級バイオリンなど計6丁を演奏してもらった。どれが一番いい音か尋ねた
ところ、安い現代のバイオリンの方が評価が高く、ストラディバリウスなどは
むしろ評価が低かった。
これまで、木材、塗料、製造法などの分析でストラディバリウスなどが
優れている特段の理由は解明されていない。研究チームは「今後は、
ストラディバリウスの秘密を探るより、演奏者が楽器をどう評価しているか
の研究に集中した方が得策」と、名器の歴史や値段が聞き手の心理に影響
している可能性を指摘している。
(2012年1月4日10時56分 読売新聞)