ベームは日本でカラヤンと二分する人気があった理由。
カラヤンは、ハリウッドスターのような風貌に対し、ベームは大学教授のような
学者的雰囲気で、クラシックが高尚であると思っているヲタの心をくすぐった。

カラヤンの音楽はゴージャスで、オケの操作方法に卓越した技術をもっており
特に、若い同業者からも羨望の眼差しを向けられた。
それに比べて、ベームはオケに親切でなく、意地悪でオケや歌手に嫌われていた。

ベームの音楽には、カラヤンの持つ輝かしい色彩と芳醇もなければ、フルトヴェングラー
のような、神秘夢幻性もない。

でもなぜ、我々はベームの音楽に惹かれるのだろう。それは、ベームは音楽の要求する
きちんとしたテンポ(インテンポ)で人間の喜怒哀楽を表せたから他ない。
我々ベームファンは、あらゆる演奏に出会い、それぞれに感銘を受けながら、
最後にまたベームを聴いて落ち着くのは、彼の音楽が音楽の基本中の基本を具現
しているからだろう。そう、何も足さない、何も引かない。これがベーム最大の
魅力であると思う。