ショパンの携帯は直ぐに止められなかったのか、かなり長い間鳴っていた。黒歴史に残る大馬鹿野郎だ。

ところで、私の近くの席に座ったデブでヅラの五十男は、オペラグラスで必死に百合杏奈嬢を見ていた。

しかし、第1楽章が終わった瞬間、隣にの老女から「演奏の最中に指でパンフを(エアピアノのように)パラパラ叩かないで下さい、気が散って演奏に集中できません」と苦言を呈された。

五十男は逆ギレして、「そんなのいちいち見ていなきゃいいだろう、ババアめが!!」と吠えた。

そして、ショパンの演奏終了後に野太い声で「ブラボー!!」と叫ぶわ、蠅か蚊を叩き潰すかのような馬鹿でかい拍手をパンパン叩き、周囲は呆れて白けていた。

後半、この五十男は席を移動し、ホッとしたのも束の間、今度は老女がコホコホコホコホ咳をし始めて、なかなか止まらない。結局最後までコホコホコホコホ咳を続けて、「うぐいすの歌」がまるで「うがいの歌」と化してしまった。

そして、最後の「海」では、第3楽章のファンファーレ(トランペット2本とホルン全員で吹奏)付近で、近くの親子連れの娘の方が何かを席の下に落とし、その直後にデュトワの大振りのせいかオケの縦の線が急に乱れて崩壊寸前に陥り、一拍飛ばしたような感じになってしまった。

これほど色々な出来事が起きた演奏会も珍しい。