【HMVのHPより】
クレンペラーというと、VOX時代のあまりにも速くドライ過ぎるセッション録音のイメージが
強いようです。しかしクレンペラーは、モントリオール空港でタラップから転落して大怪我を
してからは、椅子に座って指揮をするようになり、結果として、1954年以降はかつてのような
快速アプローチは影を潜め、その芸風は冷静なコントロールの効いたバランスの良い
スタイルに変化しています。

 そのため、力強さや緊張感のいっそうの向上が認められ、造形的な打ち出しの強さも比類が
無いという、まさに精神面・体力面でベストと思われる状態に達するのですが、これも長くは
続かず、1958年には、例の「寝タバコ全身大やけど重体事件」を起こしてしまい、しばらくは
指揮棒も持てなくなるなどという困難な状況に追い込まれてしまいます。

 つまり、1954年から1958年までの5年間は、クレンペラーにとって、たいへんバランスの
取れた演奏をすることが可能だった時期にあたるわけです。

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ブラームスの交響曲と序曲の録音は1956&57年。悪かろうはずがない。