演奏家がトレモロでやるのは恥ずかしいけど、聴衆がトレモロとして聴くのは
ちっとも恥ずべきことではありません。それよりあれがただならぬトレモロ
であって、そこからドレの木版画をイメージできることは称賛されるべきで
しょう。僕には気付けない。

弦五はチェロ2本ということも相俟って緊張感とともにすこぶる肉厚で、
まるでおいしいビフテキを食べたくらいの満腹感がありますねえ。

ないものねだりをするのではなく、死の前3年間くらいの器楽曲を丹念に
聴いて行けば充分堪能できるほど名曲をたくさん鑑賞できます。
トリオ、ピアノソナタ、オクテット、ミサ曲変ホ長調・・・・。
そして、おすすめは連弾のロンドイ長調!これはまさにピアノによる室内楽で、
ソナタの第4楽章を彷彿させます。涙なしには聴けません。