★ヤッシャ・ハイフェッツ 3
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0343名無しの笛の踊り
2011/04/02(土) 10:34:50.78ID:kI4QcSY/一方でハイフェッツの演奏は新聞記事や取扱説明書に近い。
文章の面白さというものが文学的表現やジョークにあるとするなら、そのような気分的要素の一切排除された取扱説明書がつまらないのと同様、ハイフェッツの演奏もつまらないものだといえる。
しかしそれらが美しいかどうかは別問題だ。
どんな方向性であってもそれを極めればそこに美しさが生じるものだと思う。
文法的に完璧な文章が美しいように、音楽の構造を独自の観点から突き詰めたハイフェッツの演奏は聴き手に畏怖の念を抱かせるような美しさを具えている。
強弱の激しいイントネーションで旋律がくっきりと浮き彫りにされたハイフェッツの音楽を聴く態度は、荘厳なゴシック建築や、そびえる山々、夜空の星々を静かに眺める感覚に近い。
であるから逆に音楽に人間的感情やドラマ性を求める聴き手にハイフェッツは向かないのかもしれない。
>>327
>一流と言われる音楽家はたいていそうだろ
一流と言われる音楽家とは、現代ではクレーメル、五嶋みどり、ムターなどが含まれるであろうか。
少なくともこの3人については、録音時期によって解釈が異なる点が多々ある。
また往年の名演の良い部分をちゃっかり拝借したのでは?と思われる部分もある。
それはつまり一流といわれる音楽家さえ迷いつつ試行錯誤しながら、自分の音楽観を確立してきたことの証ではないだろうか。
一方でハイフェッツはその録音を聴く限り、同一曲の解釈が17歳のデビュー時から引退後の76年の録音に至るまで、細部にわたりほぼ変化が見られない。
この意味でハイフェッツのような完全にパターン化された解釈体系を持つ演奏家は稀有な存在なのではないかと思う。
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています