つりだとは思うけど・・

「ショパンは音が小さくて」ではなくて、当時のピアノの仕組みを調べればわかると思うけど、「当時のピアノは大きな音が出せなかった」。
大きな音を出そうとすれば汚い音が出てしまうことになる。
弟子へのレッスン中の楽譜へのショパンによる運指の書き込みは、時にスムーズな指の運びよりも、求めている音色を出すために相応しい指を指定されている場合もある。
さらに、ショパンがプレイエルが好きだったのは「指をコントロールすることによって、求めたとおりの音が確実に返ってくるから」。
ただ、それをコントロールするほどの集中力が無い日にはエラールのピアノを使った。 これは、コントロールを怠っても、それなりにいい音が出るから。 ただ、いい音≠ショパンの求める音という意味ではない。
以上のことから、ショパンがいかに「求める音色」にこだわっていたかが分かる。


さらに、ショパンが弟子へのレッスンでよく言っていた事は「派手な演奏は必要ではない」、
「最終的には素朴な仕上がりが大事」だということ。
弟子が派手な演奏や、デュナーミクが極端な演奏をしようものなら直ぐに演奏を止め、叱った。
いくらfffが出ようが派手に大きな音を出せばいいという考えではなかった。
(これは、ショパンが現代のピアノを持っていれば変わっていたかも知れないが。)

そして、それらの「求める音色」と「素朴な演奏」という2つのこだわりが、大ホールで弾くことを難しくさせたんだと思う。

ショパンは、一度イタリア劇場(大ホール)でコンサートを開いたけど、不評だったから、それ以降大ホールで弾くことは無かった。
その不評の原因としては、素朴な演奏にこだわったショパンの姿勢が、単純にホールとの相性が悪かっただけ。