いわゆるオペラ通を自認している連中にもいろいろな流派があってね。
「先物買い」派とか「青田買い」派とかいわれる一派が存在する。

彼らは、まだ売れる前の歌手を追っかけていて、
誰よりも先に聴いたという事実をもって満足するという変なやつらだ。

常識からいえば未熟な芸よりも円熟した芸のほうが良いに決まっているが、
彼らの脳内では他人よりも先に聴いたという自慢話のほうに価値があるわけで
ある種の変態集団だな。
もっともプロの音楽評論家にもこの一派に属している変態はけっこういるけどね。

彼らであれば、ヤオやペレスのような代役はむしろ喜ぶんじゃないかな。
主役交代のときの劇場側の説明で、ペレスをこれから有望な歌手と強調していたのは
このような「先物買い」派、「青田買い」派へのメッセージだろう。

日本のオペラファン全員が、このような変態ばかりだと思われているとすれば
いささか心外ではあるけどな。