ドン・カルロ、イタリア語版だと、冒頭にユステの僧院の夜明けの祈りの
場面がくるんだけど、これ、なかなか素晴らしいと思う。

一人の謎の修道僧が、「先王も、いまや物言わぬ塵芥なり。
その尊大な魂も、天上の主の足元で、震え戦く」っていう歌詞、
これ、「平家物語」の「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を表す。おごれる者も久しからず、ただ春の夜の夢の如し。
たけき者もついには滅びぬ。ひとえに風の前の塵に同じ」、これに
通じるものがあると思う。

長大な物語のはじめに、キリスト教カトリックの世界観を
象徴するセリフを持ってくるところ、巧いと思うんだよね。

カトリックと仏教、文化は違えど、根底に流れるものは
同じっていう。