ティーレマンVPOのベートーベン5,6,4は、皆さん御覧になっただろうか。
問題を一点に絞る。運命だ。私に言わせれば、本場を尊敬する時代は完全に終わった。
第1楽章のアンサンブルで二度ばかり、バラけかかりが起こった。
世界最高オケでこれかと思ったが、第3楽章トリオの集中力と練度も聴くべきものが
なかったが、そこまでをスルーにしても、とにかくおかしいのは最終楽章だ。
下らない幼稚な、煽る為のテンポの動かし方もそうだが、最終楽章冒頭、ティーレマン
はターターターを、頭から一音符ずつマルカートに、しかもかなり固めに出している。
無論私はこういうセンスをイモだと思うし、現実にこれではオケはいい形では鳴らないのだ。
ところがこのオッサン、冒頭の提示を反復した際、冒頭と丸で違う棒を振ったのである。
いわゆる、拍の緊張を抜き上げる棒を振ったのである。
下野が以前読響と運命をやった時は、とにかく全部叩きに行ってたんで、最低のセンスとは
思いつつも一貫性はあるという弁護は可能だった。こういうティーレマンを無理矢理弁護しよ
うと思えば、そこには“変化・発展”というキーワードを無理矢理持ってくるしかない。