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モーツァルトだって毎日、朝から晩まで下品な言葉を
ところ構わず言っていたなどとは誰も思わないだろ?

2006年のザルツブルク音楽祭のフィガロの結婚で、
アーノンクールが普段着で指揮台に現れた。
着飾って上品ぽく振る舞う聴衆たちのハイソ気取りに対して、
あのグートの演出と合わせて、モーツァルトのどろどろした面を
見せつけるのが狙いだったとも言われてるね。

モーツァルトにはそういうところがあると思うよ。
表面上は品行方正に見せてる貴族たちも、裏ではいかがわしい
存在だと言うことはモーツァルトは子供の頃から見て知ってる。
王侯社会から市民社会に移行する時期でもあったわけだから、
そういうことに対する反感は多くの人たちが共有していたと思う。
モーツァルトにしても、上流階級のそういうすまし顔、
上品気取りにを引っぱがしてやりたいという衝動は持ってたと思う。

それが芸術になった典型がコシ・ファン・トゥッテと言えると思うな。
表面の皮をむいてしまって人間の本性を喜々としてえぐり出した作品だからね。
性格もあるのは確かだろうけど、ウンコとかいうのもレベルは違うが
根本ではそれと同じ衝動の結果だと思うな。