今更ながら、ル・サージュたちの『ピアノを伴う室内楽曲全集』を聴いている。

購入を躊躇っていた理由のひとつが、エベーヌ四重奏団だったらカピュソン兄弟たちとの全集が
あるじゃないかというものだったが、全くの杞憂だった。
このスレの住人ならご存知なのかもしれないが、エベーヌが参加しているのが五重奏曲集
だけだということ、そして樫本大進をはじめとするソリストたちの演奏が、自発性にあふれた
極めて優れたものであるということを確認できたからだ。

トリオ+落穂拾いのような4枚目と、四重奏曲集を集めた2枚目を聴いたのだが、
ソリストたちが集まるとこうも演奏が違うものかと、頓悟する思いだ。
ル・サージュのピアノがしっかりとした幹として君臨しているのはその通りなのだが、
弦楽やピアノのタロー、フルートのパユらソリスト陣が各々の見せ場でこれでもかと主張しているにも拘らず、
全体としてのバランスを一切崩していないところが、見事なのだ。
その結果、四重奏曲やトリオである種のマスとして捉えられていた音像が、各楽器の闊達な響きにより、
良い意味でクッキリと解像されたように聴こえる。

録音も含め、間違いなく後世に残る、新しい規範となるセットだと思う。



チラ裏、失礼。