ちょっと前に触れた鍵盤曲のフーガの話をすると、
メンデルスゾーンはいかにも優等生的で、
ピアノにしろ、オルガンにしろ、
大バッハの楽譜が新たに発見された!と嘘ついてもバレない出来なんです。
100点満点。

それに対して、
シューマンの書くフーガというのは、いかにも同時代的、その時代にしか書けない、嘘がない、正直で人間臭い作風なのです。
作者の体温が伝わる。声音が聞こえてくる。その意味で"文学的"だと言えなくもないのですが、
それが堪らないひとには堪らない訳です。
「文学なんて厨二病」と蔑む向きには理解できない、楽しめない愉悦!

恋なんて馬鹿げてる、美食なんて俗っぽい、と言う堅物には、入りこめないエピキュリアンな世界。