今日は堪能したよ。

近年のバレンボイムはほんとうに良いね。
前々回のベルリン国立での指輪も感心したけれども。

今日は冒頭の数小節の弦を聞いただけでスッと音楽に入れたよ。
ゆったり目のテンポでありながら適度のカンタービレが効いて、全体はだれることがない。
それでいて各パートがよく聞こえてきて、ヴェルディのオーケストレーションが純粋に楽しめる。
これほどのアイーダはちょっと聴けないね。

歌手のほうはアイーダ役のウルマーナとかいう人は良かったじゃないの。
テレビでよく見るので顔は知っていたけど実演を聴いたのは初めてだ。
パワーで押しまくるタイプではなくて、しっとりと聴かせるタイプで表現の奥がふかい。
アイーダの苦悩がせつせつと心にしみこんでくる。
この役でここまでジーンとさせられたのは初めてよ。

ラダメスもアムネリスもさすがにスカラ座に出る人たちだけあって
我々が聴ける範囲では最高水準の人たちだね。

まあ前回のプロダクションのDVDのように
パヴァロッティのラダメスにデミトローヴァのアムネリスなんてのは夢のまた夢だろうけども。

ただ今日のラダメスは「清きアイーダ」の最後でひっくりかえりそうになって、
土俵際で納めた感じだった。
やはりヤバくなってもそこをなんとかするのがプロというものか。

合唱もオケもパワフルでありながらも繊細で緻密。
表現のはばが広くて深い。 ほんとうにすばらしいよ。
こりゃ管弦楽のコンサートのほうもおおいに期待できそうだね。