ベームは死の直前、シュテルン誌のインタビューで、カルロス・クライバーの
ことを天才だと述べていた。そしてクライバーはバイエルン国立歌劇場の
ベーム追悼演奏会における迫真の名演奏で答えた。彼の場合は、真に追悼する
心がなければ指揮台に立つということはなかったであろうし、親愛の情を公に
しようは思わなかったであろう。ベームとクライバーとは、表面的な芸風の違
いで語られることが多いが、二人の強い精神的な絆がもっと注目されてよいよ
うに思う。