>>503
私の知る限り、日本盤を今売っている所はないのでは?
輸入盤(日本版より1000円くらい安い。ただし、日本語の解説は
当然ない)なら今でも買えます。

さて、まだ、落ち着いて全部を聴いたわけではないのですが、それだけでも、
本当に素晴らしい演奏だと言いたくなります。
これは、これからずっと、時に触れて聴いて、そのたびに何か新しいことを
感じるようなタイプの演奏だと思います。

第一番を聴いて、まず、ピアノの音の美しさに魅せられました。
ペダルの使用による豊かな響きは、リヒテルの演奏を思い出させます。
聴き進むにつれて、曲の性格に応じた弾き分けがとても上手くいっていると
感じて、それがグルダの演奏を連想させたりする。ただし、弾き分け方自体は
ポリーニとグルダは随分違いますし、その他似てないところの方がずっと多い。

しかし、もう少し聴き進むと、これは誰の演奏に似ているとか似ていないとか
いうことはどうでもよくて、ポリーニ独自の世界、恐らく、ポリーニにしか
できない演奏であるという感じがしてきます。

それでは、どのような所が独自で、素晴らしいと感じるのか?

一回であんまりたくさん書くといけないので、ここらへんで一回、休憩しますが、
誰かが書いていた「ピアノの欠点」を逆手に取ったり、その欠点を実に巧みに
カバーしておつりが来る演奏だと思います。

本当にピアノのことが分かっている(知識としてではなく、長所も欠点も
頭と体の両方で分かり、自分の体の一部であるかのようにピアノを操れる)
人にしかできない演奏だと思います。