>ベートーヴェンの、曲の有機性や、対照の妙を、知り尽くしているのではないでしょうか。

ここね、大事なのは。一つのパッセージは、遠くの所にあるフレーズや和声と関連する。
sfは空気感を変える一つのポイント。
あるフレーズが、歌謡として感傷的に聞えていたとしても、安易に感傷的に弾いてはいけない。
ベートーヴェンの場合、全体の中で、その印象深いメロは逆に理性的に弾かれなければならないことが多い。
また、そうすることで感傷的に弾いた場合よりも、曲全体としての効果はさらに高まるようにデザインされている。

短絡的な感傷ではなく、理性の力で楽曲を突き詰めて解釈しようとする者だけにゴールが待っている。
アラウなど、ロマン的な表現とは天と地ほどの違いがある。