数学者も物理学者も基本的には力は衰えるんだ。
スポーツしかり。
ごくまれに高齢でも突出した力を出すものもいるが、
絶対的な自然の摂理として、自然を扱う分野では、その能力は落ちる。
宗教家の場合には、死ぬ間際が最も影響力が高くなる場合が多い。
これは、受け取る側が精神的な影響を受けるから。
指揮者の場合には少なからずこれを使っている。

ベートーヴェンとバッハの楽曲が絶対的で自然の摂理に基づいており、
人間の持つその表現能力は、願望と一切関係なく衰えるものであることは、
命をかけて一生追い続けている者にとっては認め難いはずだ。
人間の理想物語を排して、その真を見出したこと自体が並ではない。
ロマン派に逃げずに古典・絶対性を追いかけた音楽家はほとんどいない。
形だけベートーヴェンを弾いたとしても、単に自分で勝手に曲げて音楽を変えてしまう。

こういう人間は、短期的人気や売り上げといった上辺を極端に嫌ったはずだ。
それは古典作曲家自体も全く同じだったと推察される。