バックハウスは、普通に聞けば古く聞こえる。
ステレオなどは、指の回りなど素人以下だし、
正しい折り目のついてない、アイロンのかかってないヨレヨレのスーツのようだ。
下手くそだなあ、これが第一印象のはず。頑固ジジイの冴えない演奏、が普通の感想なはず。

ところが、何度か聞いてるうちに、なぜかその本質が見えてくる。
下手くその滑り気味のところは本質と関係ないことが分かってくる。
タメを効かした起伏は、これまで誰からも聞いたことのない楽曲の核心であることが見えてくる。
ポリーニなど、最初はスゲー完璧ジャン、と思いながら、だんだん飽きてくるのとは正反対。

スーパーで売られる綺麗で煌びやかな完成品ではなく、
今そこで収穫されたばかりの泥つきの本物。