最近のバイオリニスト

普段はヘラヘラして芸術家気取り。

コンサートが迫ってくると焦り始める。
練習しても練習してもあそこが弾けない、ここも弾けない。

どうすれば弾けるのだろう。
ハイフェッツを聴いてみる。
愕然とする。
眠れない夜。

とりあえずリハーサルはやる気がないふりして、ごまかそう。

リハーサルの後また練習してみる。やっぱりだめ。
どうしよう。どうしよう。

そうだ。明日は"感情"で乗り切ろう。

当日。
顔の側面を楽器にすりよせて、眼をつぶる。
できるだけゆっくり。ゆっくり。
楽器をはげしくゆすり、体もくねくね。

終わったら満面の笑顔。
ちょっと聴きにくかったところもあったかもしれませんが、
あれは私のひきかたですから。



演奏家が本当に芸術と向き合う時代は再びくるのだろうか。