同じ夕日を見ても、光のスペクトルに想いを馳せる人があれば、ノスタルジックな感傷に浸る人間もいる
同じクラシックの演奏を聴いても、テンポに意識を向ける人があれば、ビブラートの陰影に心打たれる人もいる
と、感じ方は人それぞれ。目の付け所が違うわけだ

しかしハイフェッツの場合は、事情が異なる
同じハイフェッツの演奏を聴いても、疾走感を褒め称える人があるいっぽう、叙情性に欠けるとする人もいる
速すぎるテンポは、聴く者に感傷に浸る間を与えないのだ
これはハイフェッツの個性でもある
他の奏者と違い、ハイフェッツは聴く者を選ぶ!
これを理由にハイフェッツの批判をすることはお門違いだ
たとえるなら、アクションアニメの一コマ一コマが乱雑に描かれている、とケチをつけるようなものだ
これはアクションアニメが悪いのではない。アクションアニメとはそういうものだからだ
これが気に入らない人は、静止画のイラスト集を、じっくり眺めていればよろしい