>>445
また、不完全な要約ですが・・・

インタビュアーがキーシンに、「あなたとピアノの関係をどのように表現されますか?」と聞く。それに対して、キーシンは、
自分の人生で最も大切なものとか、ピアノがないのは考えられないとか、ピアノの練習がプレッシャーだとか楽しくないと
思ったことはないとか言って、最後に「私とピアノの関係を邪魔するものは何もない」というようなことを言う。

I:ピアノは友人ということですか?
K:そう言うことがきると思います。

そう言わせておいて、インタビューアーはまた意地悪な質問をする。

I:楽器とそんなに近しい関係を持っているのに、違う(複数の)ピアノを弾くことを続けるのは変ではありませんか?
 ヴァイオリンとかチェロとかを弾く人は同じ楽器を弾きます。友人のようですね。(でも)ピアノはあなたの友人では
 あり得ない。
(友人と訳しましたが、実は、この三つの友人と訳した言葉に、Iは全部違うドイツ語を使っています。ここから話は
 思わぬ展開になります。二つ目と三つ目の言葉は、英語で言うと、friendと言うより、companionに近い。companionも、
 友人、仲間ですが、文脈次第では婉曲に愛人という意味もある。二番目と三番目のドイツ語にもそういう婉曲な意味が
 あるかどうか私には分かりません。ただ、そちらが言葉遊びをやるならこちらもとキーシンがまるで思ったかのように、
 インタビューは進みます。)

(「・・・ピアノはあなたの友達ではあり得ない」に答えて)
K:エロチックな意味では、確かに違います。
I:[どういう意味ですか?もう一度・・] [ ]内は訳に自信がないということ
K:チェロだと、不真面目な考えを持ち得ますよね。両足に挟むから。
I:ああ、そのようには思っても見ませんでした。
K:あなたの質問に戻りますが、ピアノは、あなたの意味するところの友人では
  ありません。ピアノは私にとって人間的な資質を持っていません。
  ピアノは、音楽に対する私の愛を表現するための手段に過ぎないのです。