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「専門家ではないので特別な事はいえません」

専門家なら、構成がどうの和声がどうの転調がどうのとアナリーゼするだろうが
作品が聴く者の心にどう印象を与え、どういう感情を喚起するかなどということを
何一つ明らかにするわけではない

音楽作品というのはブラックボックス
つまるところは音の組み合わせの総体にすぎない
ただ、どうやってか、なぜなのかはわからないが音楽は聴くものに心的な影響を与える。

人間の脳の音に対する反応にはなんらか共通する固有の形式があることは考えられる。
悲しい音楽とか楽しい音楽とかいう言葉にそれなりの意味があるのもその証拠である。
ベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲を少なくとも他とは違う音楽と捉える人間が多いのには
それなりの意味はあるのだろうが、それはその音楽が(言語化できる)意味をもっているということではない。