5に「痛いなあ」と呆れられた4より。
交響曲「仏陀の生涯」には、転調などたしかに美しいと思わせる部分はある。
しかし、それはあくまで部分的であり、全体的にはキワモノとしての
印象しか受けない。「管弦楽のための日本スケッチ」はまったく邦楽器の
ための音楽であり、オーケストラ曲としては違和感しかない。同じ
日本人の手による管弦楽曲でも山田耕筰の「かちどきと平和」(1912年)、
「マグダラのマリア」(1916年)には敬意を払う。滝廉太郎に、せめて
あと30年の命が与えられていたら、間違いなく貴志以上の音楽をもっと
書いたであろう。それは滝のピアノ曲「憾」一曲だけでも証明できる。