>>137
虚栄心ほど滑稽かつ悲壮なものはない。
誰でも他人の虚栄心を笑う。しかし、自分の虚栄心を笑うほどの余裕はないのである。

人の虚栄心を暴こうと身構えている人間は、日々自分の行っていることを
見ようとしないだけである。
また、虚栄心が希薄なことを自任し「ありのまま」の自分を素直に口にすると
信じている人間は、自分がもっと不透明な虚栄心にずっしりと囚われている
ことに気づかないだけである。同じ洞察に基づいて、ニーチェは次のように語っている。

 自分の虚栄心を否定する者へ。
  自分の虚栄心を否定する者は、普通その虚栄心をはなはだ粗野な形式で所有
  しているため、自分を軽蔑せざるをえなくなることを恐れて、本能的にそれを見まい
  とする者である。