>>370
「作曲家進化論」みたいなものの考え方をしていたら、
追い越されるとかされないとか、そういうことを気にするだろうけど、
モーツアルトはそういう考え方をするかなあ。

モーツアルトは、自分で新しい様式を開発していくタイプの作曲家じゃない。
弦楽四重奏(交響曲でもいいけど)を時系列順に思い出すとわかる。
ハイドンの、作品17, 20, 33が出たら、それぞれの時代のハイドンの
作り出した様式に対応するかのように、自分なりのアレンジで同様の
作品を書いている。

自分の作品のおのおのを、「漏れの生み出した新しい方法論!」を示す
マイルストーンだと思っているんだったら、いずれベートーヴェンという
新しい様式にとってかわられる危機感を感じただろう。けど、
モーツアルトにとっては作品とは「様式提案者に送り返すべき子供」であって、
様式がかわったら別の子供を産むだけだと考えていただろう。

つまり、ベートーヴェンという様式が流行して、彼の感性に合致する部分があれば、
彼の作品に取り入れただけだと思う。