【ひの饅】痛いレビューを晒すスレ5!玉座【自演】
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0155保存用
2008/09/11(木) 19:43:30ID:O8BoAbKehttp://nekossika.blog27.fc2.com/blog-entry-80.html
ドビュッシーのチェロソナタの初演時にドビュッシーのピアノの譜めくりをしたというダニエル・エリクールの4枚組みのドビュッシーのピアノ曲全集です。
ドビュッシーと親交があったということで、当然彼の演奏の伝えるところを間近で見聞きしているはずなのですが、
エリクールの演奏はとてもドビュッシーが単にそうはしたと思えない弾き飛ばす演奏をしています。
いくつかの曲では(特にゆっくりと情緒を描くような曲では)平凡な演奏の印象を超えるものではありませんが、
特に速度の早い、ヴィルトゥオーゾ的な技巧を要する弾き飛ばすような曲での楽式の把握、
音楽の構成の盛り上げはものすごいものがあり、エチュード第一巻第一曲の「五本の指のための」での第7〜10、第17〜27小節の右手の半音階下降の現れるアニメの部分の、
それ以前のチェルニーの主題の模倣のところとの速度の落差のコントラストの顕著さ、
第三曲の「四度のための」の第45小節目以降の(ドビュッシー自身が賞賛したという)インドネシアのガムラン音楽の喧騒をも思わせる圧倒的な盛り上がり、
第二巻第四曲の「対比的な響きのための」の二つの音の響きの位相を完全に独立して感じさせ、
寄り添うように二つの響きが動くさまを紡ぎ出して蟲惑的な世界を作り出し、
映像では「水の反映」や「ラモーを讃えて」などでは凡庸な演奏の印象を与えるのですが、
「金魚」の曲において、音楽の各セクションの対比、楽節の終結点に向かって一息に音楽を盛り上げるさまなど、
今ではもう絶対に聴かれないような、音楽の流れの求心性を明白に示す演奏が成されており、
単にドビュッシーと親交があったという演奏史的な価値のみならず、
特にドビュッシーのピアノ曲を弾く人にとっていかにドビュッシーのスコアから音の流れと構成を示すことのできる演奏を達成することができるかを示す第一級の演奏資料です。
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています