若い頃のU野先生は,シュヴァルベ,シゲティ直伝の演奏技術を持ち,
世界一線レベルの演奏をし,しかもその上,理論肌でテクニックを
客観的に分析して教える力でも卓越していた.

U野先生が例の事件で藝大を追われたのが日本のヴァイオリン界の進歩を
どう見ても10年以上は遅らせてしまった.

U野先生のテクニックは言うに及ばず,客観的に分析して教授する能力は
E藤ごときとは雲泥の差.比較の対象にすらならない.

日本のヴァイオリン界にとっては悔やんでも悔やみ切れない痛恨事.
「出る釘は打たれる」の日本社会の醜い欠点の犠牲者となられた
先生は,真にお気の毒至極であり,筆舌に尽くし難いものがある.

しかるに,今の若いヴァイオリニストの卵にはU野先生の偉大さを
分からない者が多過ぎる.
「日本ヴァイオリン界にU野先生ありき」の事実を,後世にもっと
伝えていかなければならないのである!!