マンドリンオーケストラの純粋な在り方は、凡て撥弦楽器だけで編成すること
を望みたいのです。
アクセサリーはせいぜい打楽器に留め、コントラバスは弓を用いないで撥く
だけ(Pizz)で、長く引っ張る音はマンドローネに任せたいのです。
昔はキタローネとマンドローネを併用したのですが、キタローネという楽器は
コントラバスとほぼ大きさは同じですが、どうしたものか効果に乏しく、今日で
はコントラバスのArcoとPizzの併用で、便利なので定着した形になっていま
すが、私はマンドリンオーケストラに、たとえ便利であっても弓奏の異質な低
音を加えるのは避けたいのです。
まして、各種の吹奏楽器を加えるのは、特別の意図のない限り、所謂、庇(
ひさし)を貸して母屋を取られる結果を招き、マンドリンオーケストラの主体性
が失われるからです。
無造作によくフルートを加えて旋律を強調することを意に介しない団体があ
りますが、マンドリンは音の浸透性、遠達性に吹奏楽器と差がありすぎて、
何のためのマンドリンオーケストラかということになります。