クラシック音楽は基本的に大衆性を持たない。聞く人を選ぶ。
だが一方で、ポピュラーミュージックなどと違い、非常に高い永遠性を持つ。

ポピュラーミュージクが、ごく一部の例外を除き、
ごく短いブームの輝きをもって忘れ去られていくのとは対照的に、
クラシック音楽は大衆的な人気を得ることはなくても、ずっと同じ名曲が「選ばれた」人々の心をつかんできた。

それはポピュラーミュージックがその時々の趣向に合わせて作られているのとは対照的に
クラシック音楽はその本質に人間の根源、本質を追求するものを持っているからではないか

つまり、クラシック音楽はそもそも深いものなのだ。

ゆえにその演奏に携わる者には、人間の人生、喜び、悲しみを投影する意気と覚悟がなければならない。

楽譜に書かれてある音をいかに美しく鳴らすか、いかに完璧に鳴らすかという
カラヤンのアプローチは「音を生み出す職人」という意味では一つの頂点には違いないが、
そこには私の魂に響く音楽は見つけられない。