グレン・グールド Glenn Gould (1932-1982) Part13
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0005名無しの笛の踊り
2008/05/31(土) 23:13:19ID:znELf0HD世に住むこと二十年にして、住むに甲斐(かい)ある世と知った。
二十五年にして明暗は表裏(ひょうり)のごとく、日のあたる所に
はきっと影がさすと悟った。三十の今日(こんにち)はこう思うて
いる。――喜びの深きとき憂(うれい)いよいよ深く、楽(たのし)み
の大いなるほど苦しみも大きい。これを切り放そうとすると身が
持てぬ。片(かた)づけようとすれば世が立たぬ。金は大事だ、
大事なものが殖(ふ)えれば寝(ね)る間(ま)も心配だろう。恋は
うれしい、嬉しい恋が積もれば、恋をせぬ昔がかえって恋しかろ。
閣僚の肩は数百万人の足を支(ささ)えている。背中(せなか)には
重い天下がおぶさっている。うまい物も食わねば惜しい。少し食え
ば飽(あ)き足(た)らぬ。存分食えばあとが不愉快だ。……
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