>後半、白井さんが、惨めな声で歌うのを聴いて
>こみ上げてくるものがあった。
>わたしは、何に感動しているのかよくわからなかった。

まさにそれ。
プロとしてはありえない事態だし、彼女を弁護する気も叩く気もないが、
シューベルトの作品だと「これはこれであり、なのかな?」と妙な感覚に時々襲われたのは事実。
(たぶんモーツァルトだったらありえない。)

シューベルト自身のピアノも、当時のフォーグルの歌も決して誉められたものでは
無かったらしいが、それでもシューベルトは彼とリサイタルを行い、伴奏をした。
彼の作品には何かそういう技巧だけでない表現というものが最初から含まれていて、
表現としては極度の欠乏状態なのに、そこに到達し得る瞬間がしばしばあった。
どっちかというとクラシックよりはシャンソンとかブルース、民族音楽の領域かも。