>>754
前期の彼は、確かに退廃的なものも忍び寄ってはきてたけど、
それよりも暗さと情熱、あこがれといった感情表現がかなりストレートに
見えるように感じます。
ショパンの表現を更に振幅をおおきくしたような。
そして、徐々にではあるが確実に悪魔的神秘的要素が忍び寄ってくる。
中期のソナタ5なんかは、悪魔的なところと、ロマン派的ところの交替が特に
1つの曲のなかで激しくかんじるなあ。そこが魅力。
4番と法悦は、それよりはだいぶ明るい。ていうか、この曲ほど暗さと無縁の
曲はないんじゃないかと思うほど。1楽章冒頭のアンニュイで茫漠とした
なかから立ち上がる美しい和声はたまらない。

法悦も5番ソナタよりは明快だが、くねくね怪しいヴァイオリンの旋律と
果てを知らない金管のたがのはずれたような盛り上がりは確かに催淫作用
ん感じますね。ピアノでできないことを、この曲で極限までやりつくしたような
ところがある。
プロメテのほうが、よほどお行儀がよいような。