クレンペラーのワーグナーは、1920年代末から1930年代初頭にかけての
ベルリン・クロル・オーパー時代からの筋金入りだよ。

オランダ人はクロル・オーパーでクレンペラーの名声を高めた演目。
他に、ローエングリンも取り上げたと記憶する。
それこそナチの台頭で、実験的な上演を重ねていたクロル・オーパーは
閉鎖されたが、第2次大戦後、ワーグナー=ナチというイメージに対して
ワーグナーを擁護しようとする層も、しばしばクロル・オーパーのワーグナー上演を
引き合いに出したものだ。クレンペラーのクロル・オーパーでの上演の録音は
残っていないんじゃないかと思うが、ベルリン時代のSP録音を聴いてみても、
基本解釈はフィルハーモニア管との録音と共通する。
テンポはさすがに遅くなっているけどね。
もう最晩年のものといってよいオランダ人全曲録音も、
演奏の骨格は1930年代に出来上がっていたもんじゃないかな。
激しく熱いが、図太い芯に貫かれた安定感のある演奏だよ。
これを聴かないのはもったいない。

ついでに、ハイティンクはグラインドボーンで指輪をやって評判をとった。
EMIとハイティンクのつながりは、グラインドボーンだろ?
手始めに録音したのは魔笛だったと記憶する。