ネトレプコというと、身の毛がよだつようになった。
突如あらわれて、グラモフォンの後押しで、何でも歌う歌手。
彼女自身、美人だといわれることが多く、そのせいかどうか、カラスの
レパートリーは一通り、歌い終わった。
ところが、その成果はむしろ最低のもので、フォルテッシモでしか
歌うことを知らない。最近、怒り狂ったのは、「夢遊病の女」の最後のアリア。
最初から最後まで大声をはりあげ、高いEの音も伸ばす余裕はあるものの、
力をゆるめる、抑制することを知らない。
すぐにでも、ベルカントからは撤退して、大声優先のヴェリスモやワーグナーに
きりかえないといけない、とおもっていたら、プッチーニのミミの録音がでた。
よりによって、プッチーニの作品の中では、いちばん向いていない役だ。
彼女のことだから、第4幕の肺病で瀕死の状態にあるときでも、
大声を張り上げる可能性がたかい。
どうやら、ロッシーニとバロックにまでは、手を出していないが、テクニック的にも
無理。しかし、ルチアはうたうんだね。カラスの主要レパートリーでもあるから、
歌いたがるのかなあ。