ベートーヴェンのピアノソナタは、

1番の第1楽章の印象的なメロディから始まるが、
2番以降、長くてダラダラの曲が続く。

8番に至って突然、同じ人間が作曲したとは思えない完璧な
完成度の曲が出現する。

これ以後、12番まで最初期の頃よりは平均値の上がった作品
が続くが傑作とはとても言えない曲が続く。

13番は佳作でなかなか聴かせる曲である。

14番は8番と比べるとやや劣るが独奏的な
傑作といっても差し支えない。

以後、20番までまた以前よりは平均値の上がった
作品が続くが傑作といえるような曲はない。

21番は8番、14番には劣るが第1楽章などの躍動感は
すばらしい。

そして23番。これも独創的な曲で傑作といえる。8番と
並んでベートーヴェンの代表作といっていいだろう。

以後、さらに作品の平均値を上げながらも傑作といえる
作品は最後の32番まであらわれない。

32番は第2楽章の最後のピアノソナタの最終楽章を飾るに
ふさわしい天国にのぼっていくような穏やかさがすばらし
い。洗練された傑作といってもかまわないだろう。