テオドール・アドルノの音楽論
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0092名無しの笛の踊り
2008/01/14(月) 17:12:15ID:WTugeWfJPCから離れてましたので、亀レスご容赦。
強制収用所などでの大量虐殺、盟友の死などがアドルノの思想に
どう反映しているか、という点ですが、そういう具体的な事実によって
自分の思想の正しさをいよいよ確信した、というところではないかと思います。
その確認に、一抹の苦さを感じていたのは確かでしょうが。
亡命体験も同様ですが、他方で、何のかんのといっても
アメリカの実証的な社会科学の方法を学んだ点は強みにはなっていると思います。
アドルノとシベリウスの外見的類似ですが、個人的には
頭髪がない点を除けば、あまり類似性は感じません。
アドルノのシベリウス評価が話題になっていますが、
アドルノは、たとえばブルックナーについてもかなり否定的にみています。
シベリウスの第4交響曲以降をたとえ良い演奏で聞いたとしても
彼の評価が変わるとは思えませんね。
たしか、クルト・ヴァイルのマハゴニーの初演評だったと思いますが、
彼は「事実を前にしては批判は黙らざるをえない」という言い方をしていた
記憶があります。理論からすれば認めがたい作品も、アドルノ自身の胸を打つ、
ということは間違いなくあったでしょう。それでも理論は譲らない、
というのがアドルノのスタンスではなかったかと思います。
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