再び夫です。
第6曲「サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ」は、
前世紀までの欧露キリスト教徒が偏ってイメージする“ユダヤ人”の対照的な二つの典型的側面
(金持ちで傲慢、あるいは 貧しく卑屈)を 具体像として擬人化し、
尚且つそれを音楽で描写する、という屈折した実験です。
“二人”の旋律は 共通した和声の上に構築されているので、
同時に演奏されても きれいに重なるように作られています。
それはどちらも 同じ人種の一側面に過ぎないことを暗示している辺り、かなり技巧的です。

オケ版のラヴェルが、“貧しく卑屈”なシュムイレの うち震える細かい旋律を、
ミュートをかけたトランペットで演奏させる というアイディアを考え出したのは、
賞賛に値しますね。 で、次は 妻が打ちます。