指揮者であるセルは自らの主観的な感情をあくまで押し殺し

作曲家の創造したものを忠実に再現しようとその録音作業に命を削った

その録音を聴いた我々は結局その録音を通して自らの内面と対峙することとなる

だから同じCDでもその時々の聴き手の状態に応じて印象や感じる所も、その都度異なる

あくまで聴きの主観が来て手である我々の心の状態を表す鏡となる

そして、それこそがセルが録音芸術において、常に生涯追い求めていたものであろうと思われる