(4)ウイーンにて。
 彼は、作曲家メンデルスゾーンの子孫にあたるレコード会社社長と食事をしていた。彼が振った
 録音の優劣が原因で口論となり、実際にレコードを聞いて聞き比べようということになった。
 しかし,その町のレコード店には、彼が指揮したレコードは無かった。店員は言った。
 「フルトヴェングラーはいかかでしょうか。カラヤン、ワルター、モントゥーもございます」

    『何で俺の指揮したレコードではなく、他のものばかり並べるんだ!』

 店員は、まさかこの大男が、その指揮者だとは思わなかった。からかわれていると感じて、
 「お連れの方はベートーヴェン様ですか」 考え得る最良のジョークのつもりで、そう言うと、

        『バカ、ちがう、この人はメンデルスゾーンだ!』

(5)ある日、クレンペラーがオーケストラとの練習中、ズボンのチャックが全開だった。
 見るに見かねて、一人が言った。
 「マエストロ、失礼ながら、前が開いておりますが…。」
 クレンペラーは落ち着き払って一言。

      『それが私の音楽と何の関係があるのかね!』

 この話にはもう一つヴァリアンテ(異聞)があって、それによると、

      巛ミヾヾ  \
    /   ミ     ヽ   
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  yバノ゙’' ̄ '''  } }゙    }
  ‘ーj`'    :  //   /  『もう役に立たないから心配するな!』
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   \ _,. -‐ '  ̄  ! _   
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