…ある日、東武東上線に今まで見たこともないような最高のデザインの
電車が2編成出現したのだ。これが50000系である。
 日本中の電車を見て歩いたわけではないが、少なくとも東京と大阪で、
これ以上美しい車体は皆無だ。色はシルバーとオレンジを使っているが、
その美しさには心底ほれぼれする。もっとも、シルバーとオレンジなら
地下鉄銀座線も同じだが、印象はまったく違う。芸術性が月とスッポン
なのだ。屋根の丸みのある形状とか、前面の顔のオレンジと漆黒のマッチ
ングが完璧なのだと思う。特筆すべきは出入口扉の内部両端に取りつけら
れた手すりのすばらしさ! 普通はタテに丸い棒がついているのだが、
50000系のは内側が丸い半円形が電車のデザインの一つとして密着している。
これには参った。しかもタテに金色の筋が走っている。
ぼくはデザイン賞、いやデザイン大賞をこの手すり一つに捧げたい。