日本人ギタリストに興味を持たなくなってから、もう随分経ってしまいました。
 数多くのCDを出し、TV等に登場する人もいますが、彼らの演奏に感動することはほとんどありません。
 その原因の一つは、彼らには「太く、良く透る音」が備わっていない事があるのではないでしょうか。
 その「音」を求めてコンサートに通ったのは、パリコン優勝時の渡辺範彦とスペイン留学から帰国した当時の
 荘村清志が最後です。当時の彼らには、確かにオーラがあり、「日本人のギターも遂にここまで来たか」という
 感慨を持ったものです。しかし、何故かそのオーラも徐々に消えてゆき、彼らの演奏にも魅力がなくなっていき
 ました。この事は、当時の「現代ギター」誌上でも、よく述べられていた事です。
 あれ以来、「本物の音」を聴かせてくれる日本人に出会っていないのは寂しいことですが、海外の若手ギタリスト
 の中に「私の欲求」を満たしてくれる人がかなりいます。彼らのCDを聴きながら、もう一度身銭をきらせてくれる
 日本人ギタリストの出現を待っています。